気功整体と養生

気功整体とは、単純に気功と整体を組み合わせただけではありません。気功と整体はそれぞれ独立したものではありません。相互に密接した関係を利用した施術方法です。

気功は、身体の表面上にある気の流れを良くするのは目的としています。整体をすることで筋肉や神経やリンパの流れをよくすることで、身体のバランスを整える事で、自律神経を整えてその結果として気の流れもよくなるとされています。

気功は、エネルギーのようなものです。

ある限られた空間に電気とか磁気とかいうような物理量が連続して分布するとき、物理学では、これを「場」と読んでいます。

電気と磁気が分布しているので「電磁場」です。これらは、私たちの体内にも電磁場が存在しています。

気は中国医学でいう生命の根源物質である気が体内に分布していて、「気場」を形成して、生命を生命たらしめている事が考えられます。

しかし気の存在は、まだ科学的に証明はされていません。

昔から病は気からという言葉はよく聞かれますが、皆さんは気持ちの持ち方と理解されていませんか？

本来の意味は、気血水の気の意味となります。気とは身体の中の経絡を通って巡るもので、生命を維持するためのエネルギーと解釈していいと思います。

この気のめぐりが悪くなる事が病気の引き金であるというのが本来の意味です。

その症状としては気鬱（気の巡りが停滞してしまう）、気逆（巡りが悪くなり、上半身に上がったままになる）、気虚（気が不足する）といったものがあります。

気と各臓器との関係が問題となりますが、東洋医学的には肺臓が大気から気を取り込む、脾臓（昔の人は消化器官と考えていました）が食物から気を取り込む、腎臓（東洋医学的には泌尿生殖器全体の概念です）が気を貯めると捉えています。

東洋医学では、現代社会において色々なストレスが肝臓を傷め、それが脾臓に悪さをして食事から気を取り込めなくなると考えられます。

肝臓から脾臓に関係していきます。

空気と食べ物からしっかり気を取り込んでいきましょう。これが養生という事になります。

良い生活習慣が大切です。食事や運動など生活上の注意を守って過ごすことを漢方医学では養生といいます。江戸時代に活躍した養生の第一人者、貝原益軒の代表的著書である『養生訓』について述べていきます。

江戸時代の短命社会にあって84歳まで生き、晩年に本を出版するなど精力的に活動したのが儒学者の貝原益軒（かいばらえきけん）。亡くなる前年、83歳の頃にはその健康長寿の心得を著した『養生訓』を出版し、当時のベストセラーなったそうです。現在も解説書が繰り返し出るなど、世代を超えて読み継がれています。

養生に努めた貝原益軒

養生とは日々の生活に留意し、健康の増進を図ること。摂生に努め、病気を予防することです。貝原益軒もまた、若い頃から徹底して養生に務めてきたといわれています。

身体が弱かった貝原益軒は幼い頃から書を読みふけったといわれています。なかでも興味のあったテーマが医学や薬学、そして「健康」でした。

貝原益軒は、最初から『養生』という考え方ではなく、身体が弱かったことから医学や薬学に興味を持ち、それを段々と深めていくうちに養生という思想、価値観になっていったそうです。薬に頼ることよりも日々の食事、お酒の飲み方、栄養バランスや運動バランス、身体の使い方が大事だそうです。

「心の養生」が大事

具体的に貝原益軒が説く「養生」とはどんなものなのでしょうか？古くは古代中国の時代からその考え方は広まっていったと言います。

「養生文化をそのルーツにまで遡ると、中国古来より長い年月をかけて蓄積されてきたものだとわかります。貝原益軒の養生訓も中国の古典の本の影響を強く受けています。その特徴は、できるだけ病気にならないこと。

病気になってから対応するのではなく、病気にならないためにどうするか、いかに健康に気を配り心身を維持していくかということです。なかでも最も大事なのは心であるそうです。

養生訓には考え方、心を整理することが人生で最も大事なことであると何度も書かれています。それは、自分と他者の身体や精神に、深く心を配ること。それは『心』の働きに関わっていると。養生のためには飲食の欲、性欲、睡眠の欲を抑制しなければなりませんが、それには心のコントロールが必要不可欠だからです。